2019年5月18日(土)・19日(日)の2日間、東京・お台場にてアーバンスポーツの祭典『CHIMERA GAMES VOL.7』が開催された。
東京湾から香るほのかな潮風と、お台場の象徴であるフジテレビを望む会場に、エクストリームスポーツやストリートカルチャー・音楽のコンテンツが凝縮。ショーケースやライブだけでなく体験ブースも豊富に用意され、メジャーなスポーツからマイナーなカルチャーまで、イベントを構成するコンテンツの全てを合わせるとその数70以上!
FMX(フリースタイルモトクロス)
傾斜を利用し、バイクで勢いよく大空へ羽ばたくFMX。バックの演出の炎の熱気とガソリンの匂い、そして国内トップライダーを始め、世界でも活躍を見せる東野貴行らのスリリングなトリックが観客たちの視線を釘付けに。午前中とは思えないほどの盛り上がりに包まれた。後ろに通るモノレールとほぼ同じ高さまで飛び上がるライダーたちの姿に、乗客たちも興味津々だったのが印象的だった。
インラインスケート
縦一列に車輪が並んだスケートブーツを使い、様々な形をしたジャンプ台でトリックを披露するインラインスケート。日本を代表するスケーターの伊藤千秋や、弱冠14歳にして世界を股に掛け活躍する片山昴などが登場し、性別・年齢を問わず肉体の一部かのごとく車輪を操る彼らの技巧に、観客のボルテージは最高潮に。
BMX(バイシクルモトクロス)
勢いよく自転車で駆け上り、坂を使ってトリックを披露するBMX。2020年の東京五輪で正式に種目に決まり勢いのあるこのコンテンツには、FISE世界ランキング5位の中村輪夢や“ダニエル”の愛称で親しまれる米田大輔らトップライダーが集結。五輪に期待が懸かる彼らのテクニックが会場を大いに沸かせた。
ドリフト
4台のレーシングカーが噴煙を上げながら、形を描いてドリフトパフォーマンスを披露。少しの手元の狂いで大事故にもなりかねないスリリングな状況のなかにある陣形の美しさが、観客を大いに楽しませた。
スケートボード
誰しも一度は乗ったことがあるだろうスケートボード。車輪のついた1枚板も極めれば、オーディエンスが思わず大声をあげてしまうほどのレベルに。阿部直央や立本和樹などのトッププレイヤーが縦横無尽に空を舞う。こちらも新たにオリンピック種目となり、国内での勢いが急上昇。それを証明するかのように大勢の観客がブースに押し寄せた。
BIG WALL CONTEST
CHIMERA GAMES VOL.7注目の新コンテンツ「BIG WALL CONTEST」。高さ4m、幅20mの壁に向かって傾斜のあるジャンプ台を2台設置。左右どちらかの台から壁に向かってジャンプし、直角の壁面を滑走して反対側の台に着地。成功する度に左右の台の間隔が広がっていき、最終的にどのプレイヤーが最も間隔の広いジャンプ台を滑走できるか競うコンテンツだ。
このコンテンツの見どころは、スケートボード・インラインスケート・BMXの3競技の選手たちがチャレンジする点。種目やツールの垣根を超えたコンテストに観客たちが固唾を飲んで注目するなか、最も広い間隔を飛び越えたのはBMX。何と7mもの幅を巧みに制した。
ダブルダッチ
プロダブルダッチチーム「REGSTYLE」が登場するパフォーマンスライブには、ひときわ大勢の観客が。TikTokで10万人のフォロワーを持つメンバーのKO-YAとKEITA扮する2人組「K&K」も登場し、会場を笑いと巧みなジャンプスキルで沸かせた。チーム名の由来であるregale(おもてなし)という言葉を引用した最後のMCでは、「私たちのおもてなしで笑顔になったら、次は隣の人をあなたが笑顔にしてください」という熱の籠った言葉に、会場の観客たちが大きく頷いていた姿が忘れられない。
シンプルな道具でも「そんな使い方出来るの?!」というアイディアと技術。まさにこのイベントを一言に収斂するならば“すごい!の連続”という言葉だ。しかし、その“すごさ”は卓越したテクニックだけで成り立っているものではない。それぞれ独立したコンテンツやブースが各所に展開されていながらも、1つのチームの仲間として「CHIMERA GAMES」というイベントを共に高めていく選手たちの存在があってこそなのだ。
カルチャーの泥臭さに抵抗がある人は多いかもしれない。しかし一度、このイベントに足を運んでほしい。CHIMERA GAMESのキャッチフレーズは「最高無類の遊び場」だ。日常には無い格別の空気感が、きっとあなたに最高無類の感動と興奮を与えてくれる。
THE MOMENTS of CHIMERA GAMES VOL.7
【イベント概要】
■名称
「CHIMERA GAMES VOL.7」
■日程
2019年5月18日(土),19日(日)
■会場
お台場特設会場
■主催
一般社団法人 CHIMERA union,CHIMERAプロジェクト実行委員会,フジテレビジョン
■共催
一般社団法人 東京臨海副都心まちづくり協議会
■後援(順不同)
読売新聞社,江東区,港区,東京都港湾局,江東区観光協会,京阪ホールディングス株式会社,京都平安振興財団,駐日アフガニスタン大使館,ウガンダ共和国大使館,駐日コロンビア共和国大使,スペイン大使館 Embajada de Espana,在東京タイ王国大使館,駐日タジキスタン共和国大使,トルコ共和国 Yunus Emre Enstitusu,トルコ文化センター東京
■協力(順不同)
ヴィーナスフォート,asoview,株式会社RDS,株式会社マグネット,株式会社ワントゥーテン,一般社団法人日本肢体不自由者卓球協会,AXEREAL株式会社,株式会社Hakobot,三笠製作所,JMKRIDE,SLACKLINE INDUSTRIES,Ben Wei Wavecraft,Ethic Freestyle Scooter Japan,Apex Self Balance Scooter,Madrid Skateboards Japan,BROTHER FOOT,JUMPOWER TRAMPOLINE,株式会社Ball Beat,PADMA,TRINITY B3 PARK & SHOP,asobi基地,H-POWER.CO,rico Bellydance Studio,Los Topos,FLESPON全国学生フラメンコ連盟,TRYL,NEOGRMLNS,有限会社430,REWIND,DENDAMA,STRONGESTMAN,Body alignment lab.,4ALL,日本ドリフトトライク協会,St.B=es,株式会社PKM,有限会社 OVER THUMPZ,J-TRAP.,SALOMON SNOW BOARDS,WILSON,JYKK JAPAN,K1X,株式会社タミヤ,Malymoon,小顔スタジオTHE BODY,1221,FATIMATA,株式会社CIGA,和太鼓グループ彩 -sai-,一般社団法人 日本フラッグハント協会
■認証
beyond2020プログラム
文・山本大方