2020年に開催される東京オリンピック(以下、「東京五輪」)、スポーツクライミング種目の予選にあたる「IFSC COMBINED QUALIFIER TOULOUSE 2019」(以下、「五輪予選トゥールーズ大会」)の決勝が11月30日、フランス・トゥールーズで行われ、「東京五輪」の正式なフォーマットであるコンバインド競技男子で藤井快(TEAM au)が見事優勝を飾った。楢崎明智(TEAM au)も3位入賞している。
日本からは男子は藤井と楢崎明智のほか杉本怜(マイナビ)、土肥圭太(鹿児島県山岳・スポーツクライミング連盟)の4名が出場。女子は伊藤ふたば(TEAM au)、森秋彩(茨城県山岳連盟)の2名が出場し、男女合計6名の日本人選手が参加している。
藤井、楢崎明智の代表権の獲得は未確定
「五輪予選トゥールーズ大会」で上位入賞した男女各6名は「東京五輪」への出場権が与えられるが、国際スポーツクライミング連盟(以下、IFSC)の見解によると、日本はオリンピックの最大出場枠である2名の定員を満たしており、確定しているとの認識だという。代表の出場枠上限の解釈を巡っては、これまで代表入りの可能性が残る選考基準を定めていた日本山岳・スポーツクライミング協会(JMSCA)とIFSCとの間に食い違いが生じており、JMSCAがスポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴しIFSCと現在係争中。今回入賞した藤井、楢崎明智両選手の「東京五輪」への出場権獲得は未確定の状態となっている。
今回 IFSCが発表した「東京五輪」出場権が与えられた選手は以下の通り。
アダム・オンドラ (CZE)
バッサ・マエム(FRA)
ヤン・ホイヤー(GER)
パン・ユーフェイ (CHN)
アルベルト・ヒネス・ロペス (ESP)
ナサニエル・コールマン (USA)
「IFSC COMBINED QUALIFIER TOULOUSE 2019」男子結果
優勝:藤井快(TEAM au)
2位:アダム・オンドラ(CZE)
3位:楢崎明智(TEAM au)
4位:バッサ・マエム(FRA)
5位:ヤン・ホイヤー(GER)
6位:パン・ユーフェイ(CHN)
コンバインドとは
ボルダリング、リード、スピードの3種目を行い、各種目における順位を乗じたポイントが少ない選手から順位を決定する、クライミングにおける競技。オリンピックではこのフォーマットで競技が行われることとなる。
写真提供:Eddie Fowke/IFSC
文:金子修平