2月23日、東京都足立区・ムラサキパーク東京にてスケートボード・ストリート種目の日本一を決める大会、「2019日本オープン・ストリート選手権」女子が行われた。
織田夢海(おだ・ゆめか)、伊佐風椰(いさ・かや)、藤澤虹々可(ふじさわ・ななか)、西村詞音(にしむら・ことね)、中山楓奈(なかやま・ふうな)ら強豪選手が出場する中、激戦を制し藤澤が優勝を果たし、オリンピックへ向けて快調なスタートを切った。
伊佐風椰がトップで予選通過
予選は45秒2本の形式で、出場選手20名により決勝戦に出場できる上位8名の座を競い合った。トップで通過したのは伊佐風椰の47.00。西村詞音も43.33と2位につけ、織田夢海の41.33が3位、藤澤虹々可が40.67で4位と続き、実力者が順当に決勝へ進んだ。
好調の伊佐が棄権、藤澤が実力を発揮し優勝
決勝では45秒2本に加え、5本のベストトリックを行い、その内得点の高い4本の合計得点を競う「ストリートリーグ方式」で競技が行われた。
2本の試技を終え、ベストトリックの直前練習の最中に、伊佐が頭部を強打し救急車で病院へ搬送されるアクシデントもあった。それまで好調な滑りを見せていた伊佐は残念ながら決勝を棄権、残る7名の選手でベストトリックが行われた。
ベストトリックでは藤澤が手堅くトリックを成功させる一方で、織田も高得点を出し追い上げを見せる。決勝終盤には中山が大技を成功させ、5.07の高得点を挙げた。
結果は17.99で藤澤が優勝。中山は惜しくも17.67で準優勝となり、織田は16.93で3位となった。
優勝者コメント:藤澤虹々可
優勝を狙っていたので嬉しいです。女子のレベルがすごく上がってきていて、逃げ切れるとは思っていませんでした。すごくプレッシャーを感じていましたが、焦りや勝ちたいという気持ちの中でも自分を抑えて冷静に滑ることができました。
予選で決められなかったトリックが決勝一本めで決められたことと、ベストトリックでの最初のトリックが綺麗に決まったことで、勢いに乗ることができたと思います。
本当はミスをすることなく大会を終えたかったのですが、最後のトリックでミスをしたのでそこはまだ足りない部分だと思います。
非常に緊張しましたが、一発一発決めた時の高揚感がたまりませんでした。2020年の東京オリンピックに出場して、メダルを獲りたいです。
「日本オープン・ストリート選手権」女子結果
優勝 藤澤虹々可
準優勝 中山楓奈
3位 織田夢海
4位 西矢椛
5位 西村詞音
THE MOMENTS of 「2019日本オープン・ストリート選手権」
「2019日本オープン・ストリート選手権」とは
「2019日本オープン・ストリート選手権」はスケートボード・ストリート種目の日本一を決める大会。
JRSF(一般社団法人日本ローラースポーツ連盟)が5月に開催する「第3回日本選手権」と合わせ、2019年度のストリート種目「JRSF強化指定選手」を決める重要な大会となっている。
AJSA(一般社団法人日本スケートボード協会)のプロツアーも兼ねる。
「ストリート」とは
「ストリート」はスケートボードの種目のひとつ。
手すりやベンチ、坂道や縁石など街中に存在する構造物(セクション)を見立てたコースで一人づつ競技を行い、技(トリック)のオリジナリティや完成度を競う。
予選は45秒2本、上位12名が決勝へ進出し、決勝では45秒2本、ベストトリック5本のうち高得点4本の合計点を競う形で行われる。
2020年の東京オリンピックではこの「ストリート」と合わせて、平らな床面やお椀のような曲面を組み合わせた窪地状の複雑なコースでのトリックの技術を競う「パーク」も種目として採用されている。
「2019日本オープン・ストリート選手権」開催要領
日程:2019年2月23日(土・女子)~24(日・男子)
場所:ムラサキパーク東京
種目:ストリート男女
賞金:男女各32万円
競技方法:予選45秒2本(上位12名決勝進出)決勝45秒2本、ベストトリック5本、高得点4トライの合計点